また雑誌が消える…

本当に雑誌を取り巻く環境って厳しいようです。
また一つ好きな雑誌の休刊(事実上廃刊だと思います…)
の知らせを聞きました。


少なからずこの店とも関わりのある雑誌。
「リアルシンプル」。





最初の本屋で働いていた頃、
この雑誌が創刊され、ちゃんと創刊号を購入しました。
付録に付いていたダイアリーが欲しかったのもありますが、
雑誌自体にもとても興味があったので。


内容も悪くはありませんでした。
記事毎に小説等の作品の中から
ピッタリあてはまる一文を引用したりして。
へぇーっと新たな発見をしたり、
こうやって引用するには
かなり幅広い知識と膨大な読書量と記憶力が必要で、
編集の人たちは大変だなぁと思ったり。


でも購読するまでには至りませんでしたが、
毎年ダイアリーが付録になる号は買いました。


そして、一昨年だったかのダイアリーに、
このお店「dix années」をオープンする願いを
新月占いだったかに合わせて書き込んだのです。


あれは運命的な出会いでしたね。
あの占いは。


とくに占い好きとかでは全くありませんし、
どちらかというと敬遠するほうではありますが、
なぜかあの占いにだけは反応して、
その通りに実行して、お店がちゃんとオープンできますように
とお願いしたのでした。


その重要なお願い(予言?)を書いたのが、
このリアルシンプルの付録のダイアリーだったのです。


そして、
運がよければ(何せまだ肝心の部分がはっきりしないもので…)
もうすぐ本当に私の店がオープンするのと入れ違いに、
リアルシンプルが消えて行く……。


これも何かの運命でしょうか。
私が店をオープンするのをちゃんと見届けてくれるというか…。
都合のいい解釈ですが…。


ブックカバーの付録も好きでした。
重宝しました…。
四六判のカバーも付けてほしかった……。


そして最近では、
サイトに興味がありました。
最近のサイト作りらしく、凝っていて、センスが良くて、
内容も興味深い(私にとっては)ものが多くて、
頻繁には訪れませんでしたが、
たまに見るとなかなか精神的な充実感が得られるサイトでした。


そのサイトも雑誌の休刊と共に閉鎖されるそうです。
残念です。


  * * *


猫も杓子もとか、雨後の筍とか、
とにかく節操なく雑誌が創刊されているという印象がありましたが、
一方で、こうして短命の内に消えて行ったり、
老舗雑誌が惜しまれつつも幕を閉じたりする現象が続いているという
不思議な立場に立たされている雑誌界。


なんと言うか、
やっぱり、“全て”において“希薄さ”を感じてしまいます。
(雑誌に限らず、人間界の全てという意味で…)


私がもしも無事に店をオープンさせた暁には、
決して目立ちはしないけれど、
地道に、しっかりと、
静かに、腰を落ち着けて、淡々と、着実に、
いつもそこにある、いつもそこにいる
という感じで時間を刻んでいきたいと思います。


そうなるといいんですけれど…。
とにかく肝心要の部分がね……。